技術は磨いてるのに案件が取れない!
「30万円でお願いします」
クライアントからのメッセージを見て、私は固まった。見積もりで50万円と提示したWebシステム開発案件。即座に20万円も値切られたんだ。
当時、副業を始めて3か月目。初めて自分で取ってきた案件だった。どうしても実績が欲しくて、「分かりました、30万円で対応します」と返信してしまった。
結果、どうなったか。工数は見積もりの1.5倍かかり、時給換算したら1500円。コンビニバイトより少し高いくらいだ。しかも、納品後に「ちょっとした修正」という名目で、大幅な機能追加を依頼された。断れなかった。
あの案件で私が学んだのは、技術力だけじゃ副業エンジニアとして稼げないということ。ビジネススキルがないと、搾取されるだけなんですよ。
10年以上エンジニアとして働き、副業からフリーランスになって、今は月100万円以上稼げるようになった私が、副業エンジニアに本当に必要なビジネススキルを語っていきます。技術は磨いてるのに案件が取れない、単価が上がらないと悩んでいる人に、読んでほしい。
副業エンジニアがつまずく本当の理由
多くのエンジニアが勘違いしているのは、「技術力さえあれば案件は取れる」ということ。これ、半分正解で半分間違いなんですよ。
私がメンターとして相談を受けるとき、技術的にはかなりのレベルなのに、案件獲得に苦戦している人をたくさん見てきた。React、Node.js、AWSの知識は十分。GitHubにも立派なポートフォリオがある。でも案件が取れない。
なぜか。ビジネススキルが圧倒的に不足しているから。
具体的に言うと、こういう場面で困っている人が多い。
クライアントとの最初の打ち合わせで、何を聞けばいいか分からない。要件定義の段階で、「とりあえず作ってみてください」と言われて、曖昧なまま進めてしまう。見積もりを出すとき、相場が分からなくて安すぎる金額を提示してしまう。
契約書をちゃんと読まずにサインして、後からトラブルになる。納期を守れなくなったとき、クライアントにどう伝えればいいか分からなくてパニックになる。
これ、全部私が経験したことだ。技術的には何の問題もない。でもビジネス面でつまずいて、結局案件を失ったり、信頼を失ったりする。

会社員エンジニアとして働いているときは、こういうビジネス面は営業や上司がやってくれる。エンジニアは技術だけに集中していればいい。でも副業やフリーランスになると、全部自分でやらなきゃいけない。
ここが、多くの副業エンジニアが最初につまずくポイントなんですよ。
営業スキルがないと案件は取れない
まず一番大事なのが、営業スキル。これがないと、そもそも案件が取れない。
「エンジニアなのに営業なんてできない」って思う人、多いよね。私もそうだった。コードは書けるけど、人と話すのは苦手。営業なんて自分には向いてないと思ってた。
でも、副業エンジニアにとっての営業は、普通の営業とは違う。飛び込み営業とかテレアポとか、そういうのじゃない。自分のスキルを正しく伝えて、クライアントの課題を理解して、それに対してどう解決できるかを提案する。これが営業の本質なんですよ。
自分を売り込む技術
最初に必要なのは、自分を売り込む技術。ポートフォリオやSNSでの発信、人脈作りなど、自分の存在を知ってもらうことから始まる。
私が副業を始めた頃、GitHubにコードは上げていたけど、誰も見てくれなかった。当たり前だよね。誰もそんなの探さない。
それで始めたのが、Twitterとqiitaでの発信。技術的な知見を記事にして公開する。「こういう問題をこう解決した」みたいな、実務で使える内容を書いた。
最初は反応なんてほとんどなかった。でも3か月くらい続けたら、徐々にフォロワーが増えてきた。そして半年後、ある企業の採用担当者からDMが来た。「うちで案件を手伝ってもらえませんか」って。
これが、自分を売り込むということ。技術力があっても、それを知ってもらわなきゃ意味がない。発信し続けることで、案件の方から来るようになる。
クライアントのニーズを引き出す質問力
次に大事なのが、クライアントのニーズを正確に把握する力。これができないと、後で「こんなの頼んでない」ってトラブルになる。
最初の打ち合わせで、クライアントは漠然としたことしか言わない。「ちょっとしたWebサイトを作ってほしい」とか。でもこれじゃ何も分からない。
私がいつも聞くのは、こういう質問だ。
「このサイトで何を達成したいですか」「ターゲットユーザーは誰ですか」「既存のシステムはありますか。あれば、どう連携しますか」「予算と納期の希望はどれくらいですか」「デザインの参考にしたいサイトはありますか」。
こういう質問を通じて、クライアントの本当のニーズを引き出す。そうすることで、適切な提案ができるようになる。
提案書の作り方
クライアントのニーズが分かったら、次は提案書を作る。これがめちゃくちゃ大事。
提案書は、ただ「こういうサイトを作ります」って書くだけじゃダメ。クライアントの課題に対して、どう解決するのか。その方法と、それによって得られるメリットを明確に示す。
例えば、ECサイトの構築を依頼されたとする。提案書には、こういう内容を書く。
「現状の課題:手作業での在庫管理に時間がかかっている」「解決策:在庫管理システムとECサイトを連携させる」「導入効果:在庫管理の時間を50パーセント削減。受注から発送までの時間を短縮」「技術スタック:WordPress + WooCommerce + カスタムプラグイン」「納期:2か月」「費用:80万円」。
この提案書を見て、クライアントは「この人に任せれば、ちゃんと解決してくれる」と思う。そうして案件を獲得できる。
価格交渉で損をしないために
営業で案件を取れるようになったら、次は価格交渉。ここで失敗すると、冒頭で話したように、安すぎる単価で受けてしまう。
価格交渉って、本当に難しい。高すぎると案件を失う。安すぎると搾取される。このバランスを取るのが、副業エンジニアにとって最大の課題なんですよ。
相場を知ることの重要性
まず、相場を知る。これが全ての基本。相場を知らないと、適正な価格が分からない。
エンジニアの単価相場は、経験年数、使用技術、案件の規模によって変わる。一般的に、実務経験3年以上のエンジニアなら、時給3000円から5000円くらいが相場。月単価だと、50万円から80万円くらい。
でも、これはあくまで平均。自分のスキルレベルと、案件の難易度によって調整する。
私がよく使うのは、フリーランスエージェントのサイト。そこに掲載されている案件の単価を見て、自分のスキルセットと照らし合わせる。そうすることで、自分の市場価値が分かる。
見積もりの出し方
相場が分かったら、見積もりを作る。見積もりは、ただ金額を書くだけじゃダメ。なぜその金額なのか、根拠を示す必要がある。
私が見積もりを作るとき、こういう項目を書く。
「要件定義:5時間 × 5000円 = 25000円」「デザイン:10時間 × 5000円 = 50000円」「フロントエンド開発:30時間 × 5000円 = 150000円」「バックエンド開発:40時間 × 5000円 = 200000円」「テスト:10時間 × 5000円 = 50000円」「合計:475000円」。
これを見て、クライアントは「なるほど、これだけの作業が必要なんだ」と理解できる。そして、この見積もりが高いと感じたら、どこを削るか相談できる。

値切られたときの対応
見積もりを出すと、ほぼ確実に値切られる。これは覚悟しておいた方がいい。
大事なのは、簡単に値下げしないこと。安易に値下げすると、「この人は交渉に弱い」と思われて、次回以降もっと値切られる。
私が値切られたとき、こう対応する。
「ご予算が厳しいようでしたら、機能を減らすことでコストを下げられます。例えば、管理画面の機能を簡略化すれば、10万円ほど削減できます」。
つまり、値下げするなら、それに見合った作業範囲の削減も提案する。これが、プロとしての正しい対応なんですよ。
でも、どうしても実績が欲しいときは、少し譲歩することもある。その場合でも、最低ラインは守る。時給換算で2000円を下回るような案件は、絶対に受けない。これが私のルール。
単価アップの交渉タイミング
案件を続けていると、単価を上げたくなる。でも、いつどうやって交渉すればいいのか、分からない人が多い。
一番いいタイミングは、契約更新のとき。3か月契約とか、半年契約で仕事をしている場合、更新のタイミングで交渉する。
そのとき、こういう材料を用意する。
「前回の契約期間中に、〇〇という新しい技術を習得しました」「御社のプロジェクトで、〇〇という成果を出しました」「現在の市場相場は〇〇円ですが、私の単価は〇〇円です」。
こういう根拠を示して、「ついては、次回契約から単価を〇〇円にしていただけないでしょうか」と提案する。
大事なのは、一方的に「値上げしてください」と言うのではなく、クライアントにとってのメリットも示すこと。「単価は上がりますが、より高度な技術で、より早く開発できます」みたいに。
契約書を理解しないと後悔する
案件が取れて、価格も決まった。次は契約書。ここで手を抜くと、後で必ず後悔する。
契約書って、難しい法律用語が並んでいて、読むのが面倒くさい。でも、ちゃんと読まないと、トラブルになったときに泣きを見る。
請負契約と準委任契約の違い
まず理解すべきは、契約の種類。エンジニアの案件では、請負契約と準委任契約の2つがある。
請負契約は、成果物を納品する契約。Webサイトを作って納品したら、報酬がもらえる。でも、納品したものに不具合があったら、無償で修正する義務がある。
準委任契約は、作業時間に対して報酬が支払われる契約。月160時間働いたら、それに対して報酬がもらえる。成果物の完成責任はない。
どちらがいいかは、案件によって違う。でも、個人的には準委任契約の方が安全だと思う。請負契約だと、想定外の修正が発生したときに、無償対応しなきゃいけないリスクがある。
契約書でチェックすべきポイント
契約書をもらったら、必ずチェックすべきポイントがある。
まず、業務内容。何をどこまでやるのか、明確に書かれているか。「Webサイトの制作」だけじゃ曖昧すぎる。「〇〇ページのコーポレートサイト。問い合わせフォーム、ブログ機能を含む」みたいに、具体的に書かれているべき。
次に、報酬と支払い条件。金額はもちろん、いつどうやって払われるのか。納品後30日以内に銀行振込、とか。ここが曖昧だと、支払いが遅れたり、最悪払われなかったりする。
それから、納期。いつまでに何を納品するのか。中間納品があるなら、そのスケジュールも。
著作権も大事。作ったものの著作権は誰に帰属するのか。通常は、報酬を受け取った時点でクライアントに譲渡される。でも、ポートフォリオとして公開したい場合は、その旨を契約書に書いておく必要がある。
秘密保持義務。クライアントの情報を外部に漏らさないという約束。これは当たり前だけど、どこまでが秘密情報なのか、明確にしておく。
損害賠償。何かトラブルが起きたとき、どこまで責任を負うのか。上限を設定しておかないと、無限に責任を負わされる可能性がある。

契約書で見落としやすい罠
契約書には、見落としやすい罠がいくつかある。私も何度か引っかかったことがある。
一つは、「修正回数」。成果物を納品した後、何回まで無償で修正するのか。これが書いていないと、永遠に修正を要求される。「修正は2回まで無償。それ以降は追加料金」みたいに、明確にしておく。
もう一つは、「中途解約」。途中でプロジェクトが中止になったとき、それまでの作業に対して報酬が払われるのか。これがないと、1か月働いたのに報酬ゼロ、みたいなことになる。
あと、「再委託」。自分が別のエンジニアに仕事を頼むことができるか。これが禁止されていると、全部自分でやらなきゃいけない。
こういう細かいポイントを見落とすと、後で大変なことになる。だから、契約書は絶対にちゃんと読む。分からないところは、クライアントに質問する。それでも不安なら、弁護士に相談する。
お金はかかるけど、トラブルになってから弁護士に頼むより、ずっと安い。
コミュニケーション力が信頼を作る
技術力、営業力、交渉力、契約理解。これらが揃っても、まだ足りない。最後に必要なのが、コミュニケーション力。
これ、意外と軽視されがちなんだけど、実は一番大事かもしれない。どんなに技術力があっても、コミュニケーションがダメだと、クライアントは不安になる。
報連相の基本
まず基本中の基本、報連相。報告、連絡、相談。これができないエンジニア、めちゃくちゃ多い。
私がクライアントから一番よく聞く不満は、「連絡がない」ということ。進捗報告がない。問題が起きても報告しない。いきなり納期に間に合わないと言われる。
これ、クライアントからしたら最悪なんですよ。「ちゃんと進んでるのか」「何か問題が起きてないか」って、不安でしょうがない。
だから、定期的に報告する。週に1回でもいい。「今週は〇〇の機能を実装しました。来週は〇〇に取り組みます」って。これだけで、クライアントは安心する。
問題が起きたときは、すぐに報告する。「〇〇という問題が発生しました。原因は〇〇です。解決策として〇〇を検討しています」って。
隠さない。後回しにしない。問題は早めに共有する。そうすれば、クライアントも一緒に考えてくれる。
クライアントの言葉を技術に翻訳する
次に大事なのが、クライアントの言葉を理解すること。クライアントは技術の専門家じゃない。だから、曖昧な表現で要望を伝えてくる。
「もっと使いやすくしてほしい」「デザインをかっこよくしてほしい」「速くしてほしい」。
こういう要望を、そのまま受け取ってはいけない。「使いやすい」って何?「かっこいい」って何?「速い」って何秒?
具体的に聞き返す。「使いやすくというのは、例えばどういうことですか」「ボタンの配置を変えるということでしょうか」「ページの読み込み速度を改善するということでしょうか」。
こうやって、クライアントの曖昧な要望を、具体的な技術要件に翻訳する。これができるかどうかで、プロジェクトの成否が決まる。
技術の話を分かりやすく伝える
逆に、技術の話をクライアントに伝えるときも、工夫が必要。専門用語を使いまくっても、理解してもらえない。
「APIのレスポンスタイムが遅いので、キャッシュを導入します」って言っても、クライアントは「?」ってなる。
だから、こう言い換える。「今、ページの読み込みに5秒かかっています。これを2秒に短縮する方法があります。サーバーとのやり取りを減らす仕組みを入れます」。
専門用語を避けて、分かりやすい言葉で説明する。例え話を使うのも効果的。「キャッシュというのは、よく使うデータを手元に置いておく仕組みです。コンビニで毎日同じ商品を買うとき、家に在庫を置いておけば、毎回店に行かなくていいですよね。それと同じです」。
こうすることで、クライアントは安心する。「この人は、ちゃんと理解して説明してくれる」って。
トラブル時の対応
どんなにうまく進めても、トラブルは起きる。納期に間に合わない、バグが見つかる、クライアントの要望が変わる。
大事なのは、トラブルが起きたときの対応。ここで信頼を失うか、逆に信頼を得るかが決まる。
私が心がけているのは、「早く、正直に、解決策を提示」すること。
問題が分かった時点で、すぐに報告する。隠さない。「〇〇という問題が発生しました。申し訳ございません」。
そして、原因を正直に説明する。自分のミスなら、それを認める。「私の見積もりが甘かったです」「テストが不十分でした」。
最後に、解決策を提示する。「納期を1週間延ばしていただけないでしょうか」「追加で〇〇時間作業して、〇月〇日までに修正します」。
クライアントは、完璧な人を求めているわけじゃない。問題が起きたとき、ちゃんと対応してくれる人を求めている。

タイムマネジメントで信頼を勝ち取る
ビジネススキルの中で、意外と見落とされがちなのが、タイムマネジメント。時間管理ができないと、納期に間に合わない。そうなると、どんなに技術力があっても、信頼を失う。
工数見積もりの技術
まず大事なのが、工数見積もり。この機能を作るのに何時間かかるか、正確に見積もる能力。
初心者がよくやるミスは、楽観的すぎる見積もり。「これくらいなら1日でできるだろう」って思って、実際には3日かかる。そして納期に間に合わない。
私が心がけているのは、「最悪の場合」を考えること。順調に進んだら3時間。でも、想定外のバグが出たら5時間。テストも含めたら6時間。じゃあ、6時間で見積もる。
そして、その1.5倍をバッファとして確保する。6時間の作業なら、9時間で見積もる。「余裕を持ちすぎじゃないか」って思うかもしれないけど、ちょうどいいんですよ。
実際、想定外のことは必ず起きる。クライアントから追加要望が来る。環境構築でつまずく。ライブラリのバージョンが合わない。そういうことを考えたら、1.5倍でも足りないくらい。
複数案件の並行管理
副業エンジニアの場合、複数の案件を並行して進めることも多い。本業もあるし、副業で2つ3つの案件を抱える。
ここで大事なのが、優先順位付け。全部を同時進行はできない。どれから手を付けるか、明確にする。
私が使っているのは、Googleカレンダーとtrello。カレンダーには、各案件の納期とミーティングを入れる。trelloには、タスクを細かく分解して、優先度を付ける。
そして、毎週月曜日に、その週のタスクを確認する。「今週は、A案件の〇〇機能を完成させる。B案件は進捗報告のみ。C案件は要件確認のミーティング」みたいに。
こうやって、視覚的に管理することで、タスクの抜け漏れを防げる。
本業との両立
副業をやっている人の多くは、本業もある。この両立が、実は一番難しい。
私が副業を始めた頃、本業が忙しくて、副業の時間が取れなかった。平日は毎日10時まで会社。土日も疲れて何もできない。そうこうしているうちに、副業の納期が迫ってくる。
これ、本当に辛かった。本業も副業も中途半端になって、どちらのクライアントにも迷惑をかけた。
それで学んだのは、「無理をしない」ということ。受けられる案件の量には限界がある。自分のキャパシティを正確に把握して、それを超える案件は断る。
具体的には、平日の夜2時間、土日で8時間。合計週18時間が、私の副業に使える時間。この時間で完結する案件しか受けない。
これを守ることで、本業にも副業にも、ちゃんと集中できるようになった。
プレゼンテーション力で差をつける
最後に紹介するのが、プレゼンテーション力。これ、案件獲得の段階でも、納品の段階でも、めちゃくちゃ大事。
提案プレゼンのコツ
案件を取るとき、最終的には提案プレゼンをすることが多い。複数のエンジニアが候補にいて、その中から選ばれるために、自分の提案をプレゼンする。
ここで差がつく。技術力が同じくらいなら、プレゼンが上手い方が選ばれる。
私がプレゼンで心がけているのは、「ストーリー」を作ること。ただ機能を説明するんじゃなくて、物語として語る。
「御社は今、〇〇という課題を抱えています。これによって、〇〇という損失が発生しています。私が提案するのは、〇〇というシステムです。これを導入することで、〇〇という効果が得られます。具体的には…」。
課題→解決策→効果という流れで語る。そして、デモを見せる。実際に動くものを見せることで、説得力が増す。

成果物の見せ方
納品のときも、プレゼンは大事。ただ「できました」って渡すんじゃなくて、どういう工夫をしたのか、どういう価値があるのか、説明する。
例えば、Webサイトを納品するとき。「トップページを作りました」じゃダメ。
「トップページは、ユーザーが最初に見るページなので、3秒で内容が理解できるようにしました。メインビジュアルには、御社の強みである〇〇を前面に出しています。スマホでの閲覧を考慮して、ボタンは大きめにしています。ページの読み込み速度は1.5秒。業界平均の3秒より速いです」。
こういう説明をすることで、クライアントは「ちゃんと考えて作ってくれたんだな」と感じる。そして、次の案件も頼みたいと思う。
ドキュメント作成力
プレゼンと同じくらい大事なのが、ドキュメント。仕様書、マニュアル、README。これをちゃんと書けるかどうかで、プロかどうかが分かる。
多くのエンジニアは、ドキュメントを軽視している。コードさえ動けばいいと思っている。でも、クライアントはコードを読めない。だから、ドキュメントが必要なんですよ。
私が必ず書くのは、こういうドキュメント。
「システム概要:何ができるシステムなのか」「使い方:どうやって使うのか。画面キャプチャ付き」「トラブルシューティング:よくある問題と解決方法」「更新履歴:いつ何を変更したか」。
これを書いておくことで、クライアントは自分でシステムを運用できる。そして、「このエンジニアは、ちゃんとしている」と評価される。
よくある質問に答える
ここまで、副業エンジニアに必要なビジネススキルを語ってきた。でも、まだ疑問に思うこと、不安に思うことがあると思う。よくある質問に答えていきます。
ビジネススキルってどうやって学ぶの
一番多い質問が、これ。ビジネススキルなんて、学校で教わってない。どうやって身につければいいのか。
正直に言うと、実践しながら学ぶしかない。失敗しながら、少しずつ上手くなっていく。
でも、いくつか役立つリソースがある。
ビジネス書を読む。「人を動かす」「影響力の武器」「交渉の達人」みたいな、定番のビジネス書は読んでおいた方がいい。営業やコミュニケーションの基本が学べる。
先輩フリーランスに聞く。オンラインコミュニティやSNSで、先輩フリーランスと繋がる。そして、分からないことを聞く。みんな親切に教えてくれる。
エージェントを使う。最初はフリーランスエージェントを使って、営業や交渉を代行してもらう。その過程で、どうやっているのか学ぶ。慣れてきたら、自分で直接契約する。
失敗から学ぶ。これが一番大事。失敗したら、何が悪かったのか振り返る。次は同じ失敗をしないように改善する。
私も、最初は失敗だらけだった。でも、失敗するたびに学んで、少しずつ上手くなった。だから、失敗を恐れないでほしい。
技術力とビジネススキル、どっちが大事
これもよく聞かれる。結論から言うと、両方大事。
技術力がないと、仕事はできない。でも、ビジネススキルがないと、仕事は取れない。どちらか一方だけでは、副業エンジニアとして成功できない。
ただし、優先順位はある。まず技術力を一定レベルまで上げる。実務で通用するレベル。そこまで行ったら、ビジネススキルを磨く。
具体的には、実務経験2年から3年くらいで、副業を始めるのがいい。それより早いと、技術力が足りなくて、案件をこなせない。それより遅いと、ビジネススキルを学ぶ時間がもったいない。
苦手なことはどうすればいい
「営業が苦手」「交渉が苦手」「人と話すのが苦手」。こういう悩みを持つ人、多い。
私もそうだった。人と話すのは苦手だし、自分を売り込むなんて恥ずかしいと思ってた。
でも、やってみたら意外とできた。完璧じゃなくていい。少しずつ、上手くなっていけばいい。
それに、苦手なことを無理にやる必要はない。営業が苦手なら、エージェントを使えばいい。交渉が苦手なら、最初から高めの単価設定にして、値切られても問題ないようにする。
自分の得意なことを伸ばして、苦手なことは工夫でカバーする。それが、副業エンジニアとして生き残る方法なんですよ。
会社にバレないか心配
副業禁止の会社で働いている人は、この心配がある。
正直、100パーセントバレないとは言えない。でも、リスクを減らす方法はある。
確定申告のとき、住民税を「自分で納付」を選ぶ。そうすれば、副業の収入が会社に通知されない。
SNSでの発信は、本名を出さない。匿名でやる。
クライアントとのやり取りは、会社のメールやSlackを使わない。個人のメールやLINEを使う。
ただし、一番いいのは、会社に正直に話すこと。最近は副業を認める会社も増えている。相談してみたら、意外とOKだったりする。
私も最初は黙ってやってたけど、途中で上司に正直に話した。最初は渋られたけど、「本業に支障は出しません」と約束して、許可してもらえた。
オープンにする方が、後々楽だ。
ビジネススキルが副業の成否を分ける
長々と語ってきたけど、伝えたいことは一つ。技術力だけじゃ、副業エンジニアとして稼げない。ビジネススキルが必要なんですよ。
営業力、価格交渉力、契約理解力、コミュニケーション力、タイムマネジメント力、プレゼンテーション力。これら全てが揃って初めて、プロとして認められる。
最初は難しいと思う。私もそうだった。でも、一つずつ学んでいけば、必ず身につく。
冒頭で話した、30万円で受けてしまった案件。あれから5年経った今、私は同じような案件を80万円で受けられるようになった。技術力が上がったのもあるけど、一番大きいのは、ビジネススキルを身につけたこと。
適正な単価で交渉できるようになった。契約書をちゃんと読むようになった。クライアントとのコミュニケーションがスムーズになった。そして、信頼を得られるようになった。

副業エンジニアとして成功したいなら、技術だけじゃなく、ビジネスも学んでほしい。それが、あなたの市場価値を何倍にも高める。
最初は失敗するかもしれない。私も何度も失敗した。でも、失敗から学んで、成長していけばいい。
あなたも、きっとできる。技術力があるなら、あとはビジネススキルを身につけるだけ。それだけで、副業エンジニアとしての未来が大きく変わる。
頑張ってほしい。
